★祝★真知宇君、海上自衛隊幹部候補生試験 最終合格♪


9月3日午前中に、自衛隊○○募集所の広報員のおじさんから
電話があり、「合格しました」とのことだった。
5日には、海上自衛隊幕僚統監部から大型封筒が届き
中を開けると「合格証書」「採用候補者名簿から採用まで」「意向回答返信ハガキ」
が入ってた。入隊or辞退の意思確認返信ハガキが最初から入っている
ということはどうやら上位合格らしい♪ (辞退者が出た場合の予備合格ではない)
てっきり2次試験の面接で落ちたと思い何もメールしなかったんですが、
何故か合格してしまったので、6月27日に海上自衛隊舞鶴統監部へ
行った時のことを憶えている範囲で書こうと思います。

5月の1次筆記試験(教養試験&専門試験)合格したあと2次試験の案内が郵送されて来た。
募集所の広報員のおじさんから電話があり、「当日朝に迎えに行きます」
とのこと。朝8時半までには舞鶴に着いていなければならないので、
迎えに来る 時間は朝6時。
真知宇は朝に弱いのだが、目覚し時計2つとタイマー付ラジオを
1分ごとにずらして鳴らす時間差攻撃でなんとか朝5時に起きることができた。
6時に迎えに来るまでに朝食を取りシャワー浴びて背広に着替える。

車は、高速を通って舞鶴へと向かう。
広報員のおじさんと くだらない雑談
(軍事・歴史・法律・自衛隊内部の生活の話など)をしながら、
丹波で高速を降り、そこから40分ほど2ケタ国道を舞鶴西港へ向かう。
西舞鶴市街を過ぎ日立造船の大きな工場&ドックを横に見ながら、
海上自衛隊舞鶴基地についた。
グレーの護衛艦が何隻か停泊している。その港の道路をはさんで丘へ上がった所に
舞鶴統監部があった。広報員のおじさんは門に入る前帽子をかぶり運転しながら門衛に
軽く敬礼して中へ入る。 敷地内の緩やかな坂を登って幾つかの棟を過ぎると
「幹部候補生 試験会場」の立看板があった。車を降りその受付で
1次試験の合格証&2次試験案内
を出して中へ入る(この時午前8時前、受付終了の30分前になんとか入れた)。
広報員が「僕が付いて行けるのはここまでやから、・・・頑張って」と
見送る。真知宇「ありがとうございました」と言って、受験生控え室に入る。

中へ入ると、その日の2次試験受験生が二十数人ほどいた。
空いている席もいくつかある(2次試験辞退者?)。
海自制服を着た受験生も数人いた。どうやら現職自衛官の
幹部候補試験受験者らしい。他は真知宇と同じくスーツ(背広)着た一般受験生。
2次では面接があるとあって、さすがにラフな格好での受験生はいなかった。
前の掲示で自分の席を確認して座る。
控え室には白い制服を着た(たぶん佐官)試験監督官のおじさんと、
女性自衛官がいた。この試験監督のおじさんは常に控え室にいて
論文試験の監督や、面接試験&身体検査(他の部屋で行う)の部屋の出入りの
チェックをしていた。白の制服に肩の黒と金の階級章がかっこいい。
たぶん曹クラス(制服の腕の部分にくさび形のマークがある)の女性自衛官は
試験の補助(答案用紙の配布・回収)や
面接試験場や身体検査場(軍医棟)への道案内をしていた(けっこう美人)。

試験監督官によって、A班・B班・C班・D班に分けられ、
「午前中面接、午後身体検査」のグループと「午前中身体検査、午後面接」の
グループとに分けられる。真知宇は午前から面接になってしまった。
(何を話せばいいのやら・・・・)
したがって、真知宇の日程はこのようになる。

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◆2次試験日程
受付 08:30 終了
試験説明・「自己○○(←忘れ)表」記入
●論文試験 10:00〜11:00
●面接(午前)
<昼休み>
●身体検査(午後)
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試験監督官の試験説明を聞きながら、自己調査票(?正確な名前忘れ)を記入していく。
「氏名」「生年月日」「志望理由」などなど。
「大学での所属ゼミ・専攻」「研究・発表テーマ」の欄があって困った。
真知宇はゼミに所属していない(なんという体たらくぶり♪)
仕方が無いので、ゼミの欄には「ゼミ所属せず」と書いておいたが、
研究発表欄には、「3回生時、総合セミナー(一般教養)のXゼミにおいて
『インターネット社会における法』のテーマで4回ほど発表」と書いておいた。
(これらの書類は後に面接官の資料となったらしく、あとで面接で突っ込まれることになる)

所属サークル・同好会の欄もあったが、てきとーに
「近畿大学司法試験研修所 3回生時:基礎講座1(憲法・民法・刑法)
4回生時:基礎講座2(商法・民事訴訟法・刑事訴訟法)と書いておいた)
(↑はたして大学で受けたこれらの課外講座が、サークル課外活動と言えるのやら…)

10時前になり、小論文試験の答案が配られだす。
前日夜に同じく幹部候補2次試験を受けていた友人から電話で、
「俺が受けた時の論文試験テーマは『日本のODAについて
述べなさい』と『日本の道徳教育について述べなさい』の2つから1つ選択だったよ。」
と情報を得ていたので、前日の晩に(図書館はもう閉まっていたので)
インターネットでこの2つについて検索をかけ
基礎知識は仕入れておいたのだが、小論文試験のテーマは前日とは変わっており
見事に空振りに終わった。

真知宇が受けた日の小論文試験はこうである。
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以下の2つの中から1つを選択して、述べなさい。選んだものに
○を付けなさい。
1.日本のかかえる領土問題について
2.地球温暖化問題について
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「地球温暖化問題」についてはよく分からなかったので
「領土問題」の方を選択することにした。
この2次試験を受けていた6月27日は、ブッシュ米政権がCO2の
京都議定書への批准がどーのこーのといった時期だったと思うが
京都議定書の内容自体、勉強不足でよく分からない。

「日本のかかえる領土問題」を1時間以内に原稿用紙1枚に
まとめなければならない。下書きしながら書くことを大体決め
「北方領土」「竹島」「尖閣諸島」の三つに分けて、
これらの領土に対する日本国の正当性について述べ
解決法を書くことにした。

憶えている範囲で 論文答案の大体を再現すれば
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  日本のかかえる領土問題については主に「北方領土」「竹島」「尖閣諸島」の
3つがある。これらの問題は、相手国や歴史的経緯から個別的に検討していかな
ければならない。
  北方領土は、エトロフ(←試験中、漢字をド忘れしたのでカタカナで書いた)島、
国後島、色丹、歯舞諸島からなり、ロシアはこれらの領土を第二次世界大戦の勝利で
取得したと主張する。しかし、得撫島以北の千島列島や南樺太と違い、これら北方四島は
日露戦争以前からの日本固有の領土である。また、当時有効であった日ソ中立条約を
一方的に破棄して参戦したことは不当である。1956年鳩山政権下において日ソ共
同宣言を結んだ際、これら領土問題は平和条約発効時に解決すると約束され、橋本
政権下のクラスノヤルスク合意でも確認されたが、今でも引渡しには到っていない。
  竹島(韓国名:独島)は、明治時代に無主の島を日本が島根県に編入したもので
あるが、戦後1950年代、韓国大統領が李承晩ラインを一方的に宣言し、竹島を
韓国領とし、また同海域での日本船舶のだ捕が相次いだ。国境線の一方的宣言は国際法
上違法であるが(←そうなのか知らんがてきとーに書いておいた)、それ以降竹島で
は韓国の実効支配が続いている。
  尖閣諸島(中国名:魚釣台)は明治時代の琉球処分時に沖縄県編入と同時に日本領
となったが1960年代になって、同海域に海底資源の可能性がでてくると、中国が古
典文献に記載あること(沖縄への道標)を理由として領有権を主張してきた。当時、沖
縄は祖国復帰しておらず、日本政府は強く抗議できなかったが、1972年の沖縄返還
と同時に日本に復帰し、尖閣諸島では日本の実効支配が続いている。
  これらの領土問題は日本の国益に関わるものであるから、国民の意識を高めまた維
持しつつ、ねばり強く交渉を続けて解決していかなければならない。
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・・・・・・とまあ、こんな事を書いておいた。
知識の間違いがかなりありそうだけどあまり突っ込まないでくれ。
真面目にマトモに書いておいた♪
(決して「武力で北方領土 奪還」などという過激なことは書いてない♪)

李承晩ライン宣言や中国の尖閣領有主張等の年号をはっきりと憶えていないものは
○○年代と解答することで逃げた。

後で調べると、韓国の李承晩ライン宣言は、日本がサンフランシスコ講和条約
(締結は1951年9月8日・発効は翌1952年4月28日)が発効し、
日本が主権を回復し独立する約3か月前の1952年1月18日でした。
また中華人民共和国が尖閣諸島領有を主張したのは1971年12月30日でした。

論文答案の問題用紙は最後2〜3行ぐらい空いてたなあ・・・・(真知宇の知識不足)。

(答案中、尖閣諸島の中国名を『魚釣台』と書いてしまいましたが、正確には『釣魚台』の
間違いでした。謹んで訂正いたします。・・・ってもう手遅れだが)

論文試験が終わり、面接まで少し休憩。
真知宇の班の前の人が順次に面接会場へ移動していく。
真知宇は、その間読書をしていたのだが、何の本だったか忘れてしまった。
やがて、「次、××君、××君、○○(←真知宇の名字)君、面接会場の方へ」
と試験監督官に言われたので、論文試験会場&受験生控室の席を立ち、
他の人と一緒にドアを出る。
例の美人の婦人自衛官が自分の帽子をかぶり(なかなか かっこいい)
「どうぞ、こちらへ」と誘導しだす。
控え室のあった建物を出て、海自基地内の道を歩く。
道の横の芝生では、10代にしか見えない青い服の自衛官が1人作業をしていた。
2棟ほど離れた別の白い建物が面接会場だった。婦人自衛官のお姉さんの誘導は
ここまで。受付に名前を告げて、面接室の前の廊下の椅子で待たされる。
少し古い建物だけど、大正か昭和前期のハイカラな感じの窓であり、
壁は綺麗に白に塗られていて、床はじゅうたんだった。
さて、ここからは異様に長い。
海上自衛隊は人物選考が厳しいのか、面接は一人あたり
20分近くという長いものだし、待ち時間も真知宇自身の面接も
それに合わせて長かった。
待っているのは真知宇とその前の二人。
真知宇の前の人は、曹クラスの海自制服を着た現職自衛官だった。
真知宇に比べれば立派な体格で、背筋を伸ばして直立不動、
立派な帽子をひざの上に置いて威厳をただよわせて座っている。
真知宇はその隣で、窓から庭や海の方を見ながら、のほほんと待つ。

やがて面接室の立派な木のドアが開き、面接の終わった一人が
「失礼します」とドアの向こうに一礼しながら出てきた。
真知宇の前の順番の制服自衛官が帽子を持って立ち上がる。
廊下の端の机に座ってた面接会場受付の背広のおじさんが
つつつと寄ってきて、「ちょっと待ってね」とその自衛官に言い
面接室の中へ入る。その自衛官はその前で直立不動で待ってる。
2分ほどして、背広のおじさんは部屋から出てきて「いいですよ」
と言った。次の瞬間、真知宇は少しおどろいた。
面接を受けるその自衛官はドアの前でものすごい大きな声で
「入ります!!」と叫んだ。(これが隊内でのしきたりなんだろうか?)
その自衛官は中へ入っていってしまい、面接の様子は分からないかと思われたが
この自衛官の面接での大きな声は厚い扉を越えて廊下まで聞こえてくる。
はっきりとは分からないが「はい!!」「・○○です」「○○(所属?)です!」
「ひとつ!○○!、ふたつ!・・・・(どうやら隊内での心得?隊規?
海軍の五省?らしいのを暗唱されてるらしい)」などと言っていた。真知宇もどんなことを
質問されるのだろうと最初は聞き耳を立てていたが、なんせ面接は20分と長い。
じきに集中力が切れ、窓の外の芝生や海の方角を見たり、廊下の端の面接受付の
おじさんを観察したり、次の面接受験生を連れてきた婦人自衛官&受験生の顔を
ほうっと眺めたり、携帯電話を取り出してメールチェックをしたりしていた。

そうこうしているうちに面接室のドアが開き、例の自衛官が
「失礼します!!」と大声で中に礼をしながら出てきた。
いよいよ真知宇の番である。受付のおじさんが廊下を小走りしてきて
真知宇に「ちょっと待ってね」といいながら中へ入って行った。
真知宇は廊下の椅子に座ったまま。中から将校の制服を着た
白髪のがっしりしたおじさん(あとになって思えば、左側に座ってた2佐の面接官)
が出てきて廊下の端のトイレに行き、帰りにジロリと真知宇を一べつしながら
また面接室に入って行った。
時間は3〜4分かかった。多分この間に前の自衛官の面接を採点してたか、
真知宇の経歴書・志望理由書などを 見ながら、
真知宇に何を質問するかなどを面接官3人で考えていたのだろうと推測する。

やがて受付の背広のおじさんが中から出てきて、真知宇に「はい、いいですよ」
と言った。真知宇は立ち上がり、ドアの前で息を軽く吸い込んで「入ります!」
と結構大きな声で言った(・・・つもりだが、実際にはそんなに大きな声では
なかったかも知れない)。ドアを開けるとさすがに緊張した。
中は立派な部屋で、向こうの机にこれまた立派な制服を着た自衛官が3人並んでいる。
その前に、椅子が一つだけおかれている。受験生控え室にあった面接のルールにより
その椅子の横に進み出て、「名前は○○○真知宇です」と氏名を告げる。
真ん中の中央面接官が「どうぞ、座って」といい、真知宇は「はい」と椅子に座る。
面接官の前には、面接官の「名前」と「階級」が書いてあったが、そうそうたるメンバー
だった。真ん中の中央面接官は二等海佐(旧海軍中佐・艦長クラス)だった。
3人とも白髪か白髪交じり(40代〜50代)。
真ん中のおじさんはメガネをかけてて、中肉中背、威厳があった。
真知宇から見て右側に座ってるおじさんは、やや背が高くメガネ、あとで
少し意地悪な質問(圧迫面接?)もしてきた。
左側に座ってるおじさんは がっしりとした体格に白髪で
大きく鋭い二重の目をしていてかっこいい。
さっき、トイレに立つのを見たおじさんである。
3人とも、綺麗にアイロンでもかけられたような白い制服で、
肩に金&黒の階級章、左胸に戦歴が何かを示す色や勲章のようなものが
いくつか飾ってあった。

真知宇は少しビビッているように見えたのだろうか?
真ん中の中央面接官が、手でジェスチャーをして微笑みながら
「まあ、リラックスして」と真知宇に言った。ここから数十分間の長い面接。

最初の質問(導入質問)は、どうでもいい質問から入るらしい。
別の受験生の時の最初の質問は「ここ(舞鶴)までは、どうやって来たの?」
という質問であり、「電車で来て、昨夜は泊まりました」という様な話になって
「そうか〜、ご苦労だったねえ、・・・志望理由を述べてください」と入ったらしい。
真知宇の場合は・・・、

 

中央面接官:「えーっと、まず、非常に変わった名前だけれども、良ければ
由来を聞かせてもらえるかな?」
真知宇:「はい、えー・・、母が大学時代にフランスの哲学者サルトルに傾倒して
おりまして、その小説『自由への道』の主人公の男の子の名前から付けられました。」
中央面接官:「ほうー、フランス・・ね。自衛隊への志望理由を述べてください」
真知宇:「はい、えーっと・・・、直接的なきっかけとしては、
3年前の夏、大学2回生の時(←注:真知宇は留年しています)
運転免許試験場で車の免許を取った時に、そこで自衛官募集の
ポスターを見、・・・えー、当時3年前の夏は小林よしのり氏のマンガ「戦争論」
を愛読していて、・・戦争と平和について自分なりに考え、・・・えーっと、
愛する祖国や国民同胞を防衛するという任務に自分も参加したいと考え、
そのポスターについてたハガキを出したところ、募集所の広報員の方が数日後に
やって来られて、とても丁寧に説明していただき、・・・えーっと運転免許場へ
行ったのが8月でしたから、その後の9月の曹学補士の試験を・・・当時は何も
考えずに「陸上」志望で受けて・・受かり、翌年の5月に幹部候補試験を受けて
受かり、それ以来3年間受けつづけています。今年は4回生ですので、合格できれば
入隊したいと考えています。えー・・・陸海空のうち、なぜ海上志望かとうと、
日露戦争や太平洋戦争における海軍の戦いぶりが好きなのと、船が好きなのと、
あと僕個人的な感覚ですけれども 海自の制服がかっこよくて好きだからです。」

中央面接官:「・・・わかりました。」
(20分超の長い面接だったのでかなりの質問をされたのだが、
何しろ2ヶ月前のことなので、いくつか忘れたり、質問が順不同だったりするけど
あしからず・・・)

(他の受験生の場合、「陸海空の各自衛隊のうち、なぜ海上志望なのですか?」という質問も有ったが
真知宇の場合は、自衛隊への志望理由の中で答えてしまったので、この質問は なされなかった)

中央面接官:「他に、公務員試験、民間等を受けていますか?」
真知宇:「はい、国家2種と、大阪市役所 行政職を受けてます。」
中央面接官:「で、それ行くの?」
真知宇:「いえ、こちらが第一志望です。」

中央面接官:「ご家族、知り合いに自衛隊関係者はいますか?」
真知宇:「いえ、いません」

中央面接官:「ご両親は自衛隊入隊について、どのように言っていますか?」
真知宇:「はい、父は受かれば行けというふうに言っています。母の方は特に何も言っていません。」
中央面接官:「お母さんは入隊に反対なのですか?」
真知宇:「あっ、いえ。お前の好きなようにと、任せてくれていると思います。」

中央面接官:「二士、曹候補士、曹候補学生、そしてこの幹部候補生試験とありますが、
なぜ幹部になりたいのですか?」
真知宇:「特に幹部にこだわってはいません。これに落ちれば曹候補士で受けて
入ろうと思っています。・・けれども、やる以上は入ってからも幹部候補試験や
昇任試験などを受けて上を目指していきたいと思っています。」
中央面接官:「上を目指して?」
真知宇:「はい」


中央面接官:「幹部に必要なもの、資質は何だと思いますか?」
真知宇:「・・・えーっと、十分な知識とそれに基づく冷静な判断だと思います。」
中央面接官:(さらに突っ込む)「それは、どうすれば得られると思いますか?」
真知宇:「・・えーっと、難しいですけれども・・・、一生懸命勉強して、
・・・・勉強することと、経験などを積んでいくことだと思います。」
(↑変な答え)
中央面接官:「えー、この試験に合格すれば、幹部になって部下が付くし
またもちろん上司もいますが、部下に対してどんな幹部になろうと思いますか?」
真知宇:「はい、・・部下に対して優しい・・信頼されるような幹部になりたいと
考えています。」
中央面接官:(また突っ込む)「優しい?・・・信頼と言いましたが、それは
どうすれば得られると思いますか?」
真知宇:「・・・えーっと、・・・(悩みながら)・・みんなと共に行動したり
一緒に働きながら、態度で・・・責任ある行動をしていくことで・・・
時間をかけ、得られると思います。」

中央面接官:「上司と意見が対立した場合はどうしますか?」
真知宇:「・・上司に従います。」
中央面接官:「それは、何故ですか?」
真知宇:「えーっと、決定する権限・・決定権のある人に最終的に従うべきだからです。」

中央面接官:「では、部下と意見が対立した時はどうしますか?」
真知宇:「えー、・・・部下のその意見をよく聞き、その意見に理があれば、自分の
考えを曲げることもありうると思います。」

中央面接官:「えー、海上自衛隊の場合、隊員の多くは洋上勤務で
出港したら何日間か一緒に 寝室で寝、集団生活をするようになりますが、
知ってのとおり狭い空間で・・・・・えーっと、一般公開などで
護衛艦に乗ったことはありますか?」
真知宇:「(しまったあと思いながら)・・ありません・・・。」
中央面接官:「集団生活の経験はありますか?」
真知宇:「(冷や汗・・・)ありません。(さすがにこれではいけないと思い言う)
小中学の時に、スキー合宿やキャンプなどで数日すごした程度です。」
中央面接官:「集団生活、集団行動で大切なことは何だと思いますか?」
真知宇:「・・協調性だと思います。」
中央面接官:「協調性?もう少し他に、・・・あるいは具体的に?」
真知宇:「(と言われても分からない)えーっと、その集団の中で自分の役割を
認識してそれを果たしていくことが重要だと思います。」

中央面接官:「もし自衛官になって配属された場合、どのような職域、職種を
希望しますか?」
真知宇:「はい、艦に乗りたいので、船務・航海、水雷、射撃
(この辺は自衛官募集パンフを見た程度の知識)を希望します」
中央面接官:(手で「まあまあ」というような手振りをしながら)「もし、その
希望する職種へ行けなかったり、・・・・えー、他へ行って、例えば補給とかの
後方支援へ行ってくれと言われた場合、あなたは行きますか?」
真知宇:「はい、行きます」
中央面接官:「何故、そうしても良いと思うのですか?」
真知宇:「自衛隊全体を支えている任務には変わりないからです」

中央面接官:「幹部の場合、日本全国へ転勤がありますが大丈夫ですか?」
真知宇:「大丈夫です」

 

 

中央面接官は右側(真知宇から見て右)の面接官をちらりと見ながら
「私の方は、これで・・・・」と右の2佐(二等海佐)に振る。

右側の面接官は、終始真知宇の書類を手に取って見ながら、
右面接官「何かスポーツはやっていますか?」
真知宇:「はい、テニスをやっています。あと小学時代に野球と
水泳をやってました。」
(とはいえ、真知宇の体つき&色白を見れば、あまり鍛えてないのは明らか)
右面接官:「テニスを、どのくらい?」
真知宇:「はい、18の時から、去年まで4年間(←嘘)やってました。
4回生で忙しいので今年の4月から休んでいます。」
右面接官:「何か、大会に出場したとか、実績はありますか。」
真知宇:「・・・いえ、そこまで実力はありません。」
(実際に女子と試合をやれば負ける腕前・・・↑)

この右側の面接官は、けっこうキツイ質問をぶつけてくる。
大学の就職部が言う『圧迫面接』というやつだろうか。
どこの企業の面接でもたいてい圧迫面接があって、
面接官の何人かいるうち誰か一人が悪役(圧迫面接役)になり
受験生に「イヤな質問」「困る質問」をぶつけてくる。
これは決して「こいつ嫌い」とか「こいつは面接で落としてやろう」
という訳ではなく、わざと困る質問をぶつけて、その反応や
どうやって切り抜けるかを見るのである。

右面接官(志望理由書&経歴書を見ながら):「同志社高校へ行きながら
同志社大学へは行かなかったんですねえ・・・。これはなぜ?」
真知宇:「・・・えーっと、あまり勉強できずに、数学・化学・物理などが
苦手で成績が悪かったからです。」
右面接官:「あと(書類を見ながら)えーっと、1回生の時は、・・・商・・・経?学部
経営学科にいて、あとで法学部法律学科に・・、えー、これは転学部したと書いてあり
ますが、これは何故ですか?」
真知宇:「はい、商経学部時代に休講だった時に法学部の講義を聞き、
法と社会正義について考え(←ウソ)、こちらの方が興味があるのではないかと
思っていたところ、3月に転学部試験実施の掲示を大学の掲示板で見て
受けた所合格したので、転学部を決めました。」
右面接官:「この転学部で法学部1回生になったのですか?」
真知宇:「いえ、2回生時編入です。」
右面接官:「では、留年してますね、これはなぜ?」
真知宇:「えーっと、(困りながら)・・それは、商経学部からの転学時、
20単位ほど法学部では認められないと消えてしまったのと、・・あとは
私があまり勉強ができなかったからです。」

右面接官:「ゼミに所属せずとありますが、ゼミに入ってないのですか?」
真知宇:「はい」
右面接官:「普通、入っているものなんですけどねえ・・・。」
真知宇:「はあ・・・」
右面接官:「入らなかったのはなぜ?」
真知宇:「えーっと、2回生時編入でゼミについてよく分からなかったのと
選考にもれたのと、あと留年したことがあったからです。」
右面接官:「卒論についてはどうするの?書かないと卒業できないでしょ。」
真知宇:「えーっと、書かなくても卒業できますけれども、出来れば
その『インターネット社会と法』関係で書こうかとも思います。」
右面接官:「えっ?書かなくても卒業できるの?」
真知宇:「はい、近畿大学の場合、所定の単位を揃えてれば卒論なしでも
卒業できます。」

右面接官:「では、この『インターネット社会における法』というので
発表したというのは、ゼミですか?」
真知宇:「えーっと、総合セミナーという一般教養の授業です、社会科学の分野
なら何を発表してもよいということだったので、それを発表しました。」
右面接官:「うーん、それにしても4回も発表するというのは
尋常ではない(←そうなのか?)。なぜ4回も発表したの?」
真知宇:「授業を受けていた人数が4人と少なかったので、週に一人のペースで
発表してもそれだけ発表できたのです。」
右面接官:「4回も何を、どんなことを発表したんですか?」

(真知宇、圧迫面接が続いててイラついていたのか、
ここから生半可な知識でベラベラとしゃべりだす)

真知宇:「はい、えーと、・・・4回のうち、テーマがそれぞれありまして・・、
第1回の発表は刑事法編として発表しまして、えーっと、インターネット社会において
どのような事をすれば刑法関連に触れるのか、・・・・えー・・
・・・例えば刑法230条(条文を出した時、面接官が少し驚いた顔をしたので
真知宇は調子に乗る)名誉毀損罪、・・ネット上の掲示板などに人の悪口を書き込んで
公に見える状態にすれば名誉毀損罪になる、・・・具体的事実を示して書けば名誉毀損
罪、具体的事実を示さず、『アホ』『バカ』『マヌケ』などの言葉なら侮辱罪、刑法231
条、・えーっと・・あと害悪の告知である刑法222条脅迫罪。」
(面接官らは、ぼーっとして聞いている)
真知宇:「えーっと、それからハッカーさんやクラッカーさんの類。クラッカーさんの
ように、相手側のパソコンをクラッキング・・・、つまり機能をシステムを破壊すれば
刑法261条の器物損壊罪・・・、 つまり、器物損壊罪とはその保護法益から
物の効用を害することをいうので、外見上 パソコンが壊れてなくても、
不都合を生じさせればこの罪を適用すべきと考える。
またこれが個人のパソコンではなく、業務用に使われていた場合、刑法234条の2
電子機器等損壊による業務妨害罪になります。
・・またハッカーさん(←なんで真知宇は『さん』付けで呼ぶのだろう)のように
相手側のパソコンに侵入して情報等を盗んでいく場合、・・・これがまた難しくて
現在日本の法律では情報窃盗・・、つまり情報を盗むことそれ自体を罰する法律は
なく、(真ん中の中央面接官が少し目を見開いて『そうなの?』という顔をしたので
説明しだす)・・・えーっと、例えば僕が、この自衛隊の基地内に侵入してここの
パソコンから情報を盗んで行く(何という例えだろう)・・・、
建物内に侵入してパソコンの中の情報を自分で持ってきたフロッピーに写して
持ち帰った場合、情報は物ではありませんし、僕はフロッピー持参で来たわけですから
窃盗罪、刑法235条は適用できず、
情報を盗むために敷地内に入ったことによる、刑法130条住居及び建造物等侵入罪
でしか罰することは出来ない。
そもそも窃盗罪、刑法235条の客体は民法85条にいう有体物をいう・・、つまり
固体や液体、気体といったもの、排他的に管理できるものも言うけれども・・。
したがって、えー・・ハッカーさんの場合も同じことで、情報を盗んでもそれ自体を
窃盗罪には問えない、そのためつい最近まで処罰できなかったんだけれども、
3年前だったかに『不正アクセス禁止法』が出来まして、不正の目的でアクセスすれば
全て罰せられ2年以下の懲役に処せられることとなりました。・・・えーっと、
   2回目の発表では、民事上の問題についてやりまして、例えば契約に関する裁判
管轄、ジュリスディクションの問題・・・・・<長ので書くの省略、その他クリックを
2度した場合の錯誤(民法95条)の問題など>
   3回目の発表では、ネット上での知的所有権、著作権の問題についてやりまして
・・・・・<これまた長いので割愛>
   それで4回目は、それらのまとめをやりました。あと最後にそれらをまとめて論文
を提出しました。」
とまあ、3〜4分くらい早口で話し続けた。
右面接官:「・・・・・・そうですか。・・・・えーっと、
(他の面接官を見て)私の方はこれで。」
いやな質問をぶつけてきてた右面接官が質問をやめてしまった♪もう聞くことはないと
思ったのか、真知宇が話しまくって彼の持ち時間を無くしてしまったのか・・・。

続いて、二重の目のかっこいい左面接官。
左面接官:(抱負の欄を見ながら)「『護衛艦の艦長を目指して、立派な自衛官として
やっていきたい』とありますが、なんで艦長になりたいの?」
真知宇:「それは、えーっと、護衛艦が好きだからです。」(答えになってんのか?)
(他にもいくつか質問があったが、真知宇忘れ)


左面接官:「趣味が、テニス、ピアノとありますが、テニスは先ほど・・ねっ、聞いた
けど、ピアノはどのくらい弾くんですか?」
真知宇:「えーっと、3才の時から習い始めて小学6年までやってました。それ以降は
・・十字屋という音楽専門店でヒットポップスなんか
を買って来て、自分で弾いてます(←ウソです、最近ご無沙汰)。」
左面接官「・・見たところ、あまり苦労をしたことが無いように見えるんだけど(真知宇
は内心『なんだとう!おっさん、貴様なんぞより多少の苦労はしてるわい』と思いつつも
平然を装う)・・・、自衛隊に入れば色々とキツイ訓練や大変なことがありますが耐えて
いけますか?」
真知宇:「はい」
左面接官:「いろいろと危険なことがあると思いますが、いざと言う時、国のために
死ぬ覚悟がありますか?」
真知宇:「あります」

最後の質問は、中央面接官から なされ、いざという時・有事の際の判断力・決断力を問う質問らしい。

他の受験生の時の面接の最後の質問は
他の中央面接官:「例えばね、非常に危険な任務が有るとして、・・・生命に関わる非常に危険な任務ですが、
あなたは幹部になった場合、部下に対して その任務をやれと、命令することが できますか?」
という質問であり、
他の受験生は「できれば その任務は、自分が率先して やろうと思います。
けれども、もし私が他の役割などで どうしてもその任務ができない場合、やむをえず部下に任務をやれと命令します。」
と答え、彼は合格した。

真知宇の場合の最後の質問は・・・
(ただし面接時の真知宇は「おや?再び中央面接官が しゃべりだしたぞ」という程度の認識で、
「これが最後の質問である」という認識は無い)

中央面接官:「えー、・・・例えばね、道を歩いてて、高校生ぐらいの子が・・・
まあ、何かその悪いのに・・からまれているとする(イマイチ設問がはっきり分からない)
・・・えーっと、その場合、君はどうする?」

あとあとよく考えると、この質問は単純に『助けます』『守ります』と言えばいいだけの
質問だった。ところが、ここで真知宇はまたしてもトンチンカンな答えをした。
頭の中で、変な知識が検索に引っかかったらしい。
真知宇:「・・・えー、刑法の36条・・・(面接官らは
『こいつ突然何を言い出す』と思っただろう)・・正当防衛の規定・・・
・・・(条文を思い出してる)・・えー、刑法の36条の条文が『急迫不正の侵害に対し
自己または他人の権利を防衛するためやむを得ずした行為は罰しない』と言うところ、
守れるのは『自己または他人の権利』でありますので、他人を守ることにも正当防衛の
規定は適用されるんですね、(面接官ら『はあ?』という顔で聞いている)・・・
えーっと、例えば、・・・その悪いのがからんでいるのが刑法208条暴行罪の
場合、(両手で殴るジェスチャーをしながら)今まさに殴ってる状態の場合、・・・
えーっとここで気を付けないといけないのは過剰防衛・・・・・、
防衛の域を越えない限度で 過剰防衛にならない程度に
防衛することは、認められる。あるいは、例えば恐喝罪、刑法249条の場合や
他の刑法に触れる行為でも、今まさに犯行が行われている状態の場合、・・現行犯は
私人でも逮捕できます。えー、・・ただしこの場合は遅滞なく警察に引き渡さねば
ならない。」
中央面接官(ぼーぜんとしながらも):「・・・・えー、守ろうと思う?」
真知宇はここでようやく質問の趣旨に気付き
真知宇:「あっ、はい。守ろうと思います。」

(質問に対する答え・結論は一致したようだが、そこに たどり着くまでの理論が長かった)

中央面接官は左右の両面接官を見ながら「何か?(他に?)」
両面接官:「いえ」
中央面接官:「これで終わります」
真知宇:「ありがとうございました」
と席を立って一礼し、ドアを閉める際「失礼します」とまた一礼する。


面接が終わってドアが音をしないよう丁寧に閉め
廊下側を向いて一息ついた瞬間、真知宇は『落ちた』と思った。
三人の面接官は全員一致で真知宇を落とすかも知れない。
時計を見ると部屋に入ってから2十数分も経っていた。人物考査が厳しいとはいえ
なんて長い面接だろう。そして、なんてくだらない的外れなことを
ベラベラ話してしまったんだろう。

廊下の端の受付のおじさんに「○○○真知宇です、面接終わりました」と告げると
「では、控え室に戻ってください」と言われて、外へ出る。6月のまぶしい日差し
の中を、面接の内容を反省しながらやや落ち込んだ様子でトボトボと
控え室のある棟へと戻る。
控え室ではおじさんが席を外してて、例の美人の婦人自衛官が「○○○君ですね」
と机で書類にチェックを入れながら、「では1時まで昼休みです」と言われた。
午後から身体測定。


控え室の棟を出ると、広報員のおじさんがいた。
広報員:「お昼 食べに行く?」
真知宇:「いや、やめとこうと思います。」
広報員:「えっ!?そうなん?」
真知宇:「うーん、ちょっと食べる気がしない。」
広報員:「そうかー、・・・・・じゃ、護衛艦でも見に行こうか。」
(この昼食を抜くという行為には、午後の身体検査の尿検査で糖分を出したくないという
考えもあった。自販機でもジュースは飲まずに緑茶を飲むといった具合。
実際に再検査を受けた人は何人かいた。
午前中身体検査組なら気にせず食べていたかも))

 

波止場へ向かいながら、面接でのことをベラベラしゃべる。
真知宇:「面接官に『護衛艦に乗ったことがありますか?』と聞かれて『ありません』
と答えてしまった(嘆く)」
広報員:「うーん、神戸の海上自衛隊の祭りか体験航海で乗っとくべきやったねえ」
・・・・思えばこの会話が元で、あとで護衛艦に乗ることになったのかも知れない。

波止場には3隻ほど護衛艦が停泊していた。沖にも停泊しているのが見える。風が強い。
広報員:「土日なら乗せてもらえるんやけど、今日は平日やからねえ。」
それでも真知宇は護衛艦を下から見上げて感動していた。
そのうちの一隻『きくづき』という駆逐艦規模の護衛艦(中型?)では
青の作業服を着た作業員?らがホースなどで給油(あとで分かったが
真水の補給)していて、船と波止場をつなぐ船橋?の前では
3人の白い制服を着た海上自衛官が雑談か何かをしていた。
広報員は「海上は、のん気だなあ」
などと言っていたが、そのあと何か思いついたように「乗せてもらえるよう
頼んでみよか」と言い、その3人の海自衛官の方へ歩いてゆく。
真知宇もついていく。3人の前へ進み出て広報員さんは敬礼し
「○○地連の○○2等陸曹です、・・実はこちらに幹部候補生受験生の方が
来られてるんですが、艦内の方 案内できないでしょうか?」
3人のうちの一人が「少々お待ちを」と護衛艦の艦橋(ブリッジ)下近くの扉へと
走っていった(許可を取りにいったのか?)。1分ほどしてまた戻ってきて
敬礼しながら「お待たせしました、俺が案内します」と言った。
まずは護衛艦『きくづき』の艦上をぐるりと回る。
対艦ミサイル『ハープ−ン』、空中飛来後水中に飛び込み追尾する対潜水艦魚雷
『アスロック』、対艦魚雷発射管、レーダー、ロックオンして戦闘機を
打ち落とす『シースパロー』、対空ミサイル、
船首にある1分間に数十発ほど連射できる○○(←真知宇忘れ)インチ砲
、錨(いかり)、ヒモを引っ張るだけで瞬時に開く『救命ボート』、
などなど丁寧に説明してくれる。
真知宇が先ほどのホースを指差し「これは給油ですか?」と聞くと
海上自衛官は「いえ、これは真水を補給してるんです。」と言う。
真知宇:「ろ過装置が積んであるんじゃ?」
海上自衛官:「ああ、ありますよ。けど、一応」
艦内に入り、艦橋(ブリッジ、司令室)を見学、続いて食堂(何人かがテレビを
見たり、ゲームをして遊んでいた)、寝室、調理室、トイレなど。
最後に『きくづき』の説明書&パンフをもらって「ありがとうございました」
と下船した。波止場の売店で海自のグッズを見る。そうこうしているうち
1時が近づいてきたので、試験会場のある丘の上の幕僚統監部へ戻ることにした。

午後、身体試験。「視力・色盲」「聴力」「肺活量」「身長・体重」「血液検査」
「体のバランス(関節が全部動くか)」などをされる。
看護婦さんに血を抜かれたんだけど、下手なのか腕から血がなかなか止まらない。
腕を押さえて各医務室の前の椅子で順番を待ってると、
右隣の受験生の一人が真知宇に声をかけてきた。
真知宇の手にある書類を見ながら、「法学部の人?」
真知宇:「ああ、うん、・・・・そちらは?」
と向こうの書類を見ると、名古屋大学の農学部の大学院1回生だった。
住所は岐阜県。
真知宇:「岐阜の人も、2次試験はここ(舞鶴)になるん?」
その受験生:「うん、ここって言われた。」
真知宇:「農学部というとバイオテクノロジーとか何かですか?」
その受験生:「(かなりボーっとした優しそうな子)うーん、そっちの方に
進みたかったんだけど行けなかった。」
真知宇:「あ、そうなん」
その受験生:「法学部法律学科だと、弁護士とかにはならないんですか?」
真知宇:「えーっと、とてもそんな成績では・・・」
そのさらに左隣は同志社大生だった。

真知宇の悩みは視力だった。しかも、この自衛隊医務棟の視力測定器は
次々とコロコロと全方向へ表示を変えられる機械なので、
前の人が言ったのを記憶することは出来ない。
それでもなんとか裸眼視力0.2、矯正視力1.2でクリアできた。

歯を見てもらいながら
歯科医:「・・・1マル、2マル、3マル・・・(とか歯をチェックしながら)
キリスト教徒の方ですか?」
真知宇:「いえ。・・・またなんで?」
歯科医:「名前が変わってるから」
真知宇:「ああ」

15時30分に終了。控え室に戻って「身体測定、終わりました」
と告げると、控え室の試験監督官のおじさんは「えーっと、面接も身体測定もおわりましたね、
じゃあ、今日はこれで終わりです。お疲れ様でした。」
外へ出て広報員に「終わりました」と告げ、車に乗せてもらう。
家までまた1時間少しかけて帰る。
広報員さんは助手席の真知宇に原稿用紙とペンを渡しながら
「面接でどんなことを聞かれたか、あと小論文のテーマを書いてくれる?
来年以降また受ける子のために募集所のデータにするから」
真知宇は上記のような事を30分ほどで書き上げ、その後
行きしと同じくまたくだらない雑談。

真知宇は雑談の中で「多分、落ちたやろ」というような発言を繰り返した。
真知宇:「2次試験はどのくらい受かるんですか?」
広報員さん:「海上は厳しいから10人のうち3、4人かなあ」
真知宇:「うーん、じゃあ、落ちたなあ」

・・・・



真知宇:「僕が試験受けていた間、△△(広報員)さんはヒマだったでしょ?」
広報員さん:「…うん、ヒマやった」
真知宇:「何してはったんですか?」
広報員さん:「うーん」
真知宇:「喫茶とかですか?」
広報員:「まあ、そんな所かな」

などなど。夕方5時には家に着く。
「ありがとうございました」と別れる。
・・・ああ、疲れた。(このメールを打つのも疲れた)







とまあ、6月27日の2次試験はこんな具合。
読むの面倒な人は、面接のやりとりだけでも目を通してみたらいいけど、
あの面接でどうやって合格できたんだろう?謎だ。

さあて、海上自衛隊に入隊して、来年4月には
広島県呉江田島の幹部候補学校(旧海軍兵学校)へ1年間行ってしまうのか、
(全国から60名集まる、女子は5名)、それとも他へ行くのか。
大阪市職員(行政職)には落ちてしまったし(数十人の募集に
2千人近くが殺到してたのでキツかった)、近畿大学職員総合職にも
2次面接で落ちてしまったし、今のところ唯一の内定先という
体たらくぶり。





<余談その1>
大学の某教授に「海上自衛隊幹部試験受かったあ♪」と言ったら
教授は「真知宇くん、そんな所へ行くのはやめなさい」と言い
共産党機関紙『赤旗』の講読を勧められた♪
教授:「君も赤旗を読んでですねえ・・・・」
真知宇:「はあ・・・♪」



<余談その2>
2年前に幹部候補試験(陸上)受かったあと、
岩倉祭(同志社高校の学園祭)に行った時、T先生に「末は幕僚長かなあ♪」と言ったら
T先生に「もう、そうなったら私この国、出ます。危なくて」
と言われた♪









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